10月10日は日本転倒予防学会が制定する「転倒予防の日」です。
階段を踏み外しそうになったり、床に置きっぱなしの荷物につまずいてしまったり、転倒事故は私たちの身近に潜んでいます。
職場での転倒災害は令和2年で30,929件と、労働災害で最も多く、また近年になって増加しています。転倒災害はその約6割が休業1ヶ月以上と、重症化しやすいのも大きな問題です。
転倒防止のための知識を身につけ、怪我のない毎日を送りましょう。
転倒予防チェック
転倒事故を防ぐために、自分や身の回りの環境が以下のチェック項目に当てはまるかどうか、確認してみましょう。
すべりにくく、サイズの合った靴を選んでいますか?
ポケットに手を入れたりせずに歩いていますか?
ストレッチなど、転倒防止のための運動をしていますか?
通路や階段、出口の荷物は片づいていますか?
通り道には十分な照明がありますか?
段差などの転倒しやすい場所には注意書きがされていますか?
転倒予防のための教育や周知活動をしていますか?
さて、いくつ当てはまったでしょうか。
個人や家庭でできるものから、職場全体で取り組んだほうがいい活動まで、転倒防止にはさまざまな対策があります。
自分の身の回りを見渡して、転倒しやすそうな要因がないかチェックしてみてください。
まずは靴から転倒予防
作業しやすい、自分に合った靴を選ぶことは取り組みやすい転倒防止対策です。作業環境にあった靴を探してみましょう。
・重いものを持つことが多い方
足の上に落とすと大けがのもとになるような重い荷物を扱う場合や工場などで作業がある場合は、必ず安全靴を使用しましょう。
つま先を保護する芯が靴の先端に入っており、靴底は滑りにくくなっているため安全に荷物を運べます。安全靴はJISマークが入っている、品質の保証されたものを選びましょう。
・水をよく使う方
水のある環境は、普通の床よりもいっそう滑りやすくなっています。
滑りにくく、靴底に滑り止めが施されているものを選びましょう。
また、水が靴内に浸透してくるのも作業の妨げになります。
表面素材もラバーやポリウレタン、ゴム製のものがいいですね。
・こまめに移動する必要がある方
あちらこちらに移動する業務では、疲れにくい靴を選んだほうがいいでしょう。
そのポイントの一つが屈曲性です。
親指から小指の付け根を、適度に曲げて動かせる靴を履いていますか?
曲がりにくい靴だと、足が疲れやすくなり、すり足気味になります。
すり足をしていると、つまずきやすくなるため、転倒事故につながる可能性が大きいです。
転倒事故のまとめ
完治までに時間がかかってしまう転倒事故だからこそ、事前に予防策を練っておく必要があります。家の中や職場で、自分や周りの人が転びそうになった場面を思い浮かべてみましょう。ヒヤリとする場面に出くわしたら、環境を改善するいいチャンスだと考え、予防策に取り組んでみてください。
参考資料:厚生労働省資料
提供:株式会社さんぽテラス
Comments