令和6年度から開始される、国民健康づくり運動である「21世紀における第三次国民健康づくり運動(健康日本21(第三次))」の基本方針が、厚生労働省から令和5年5月に公表されました。
ここでは、休養・睡眠の分野に関連する目標として、「睡眠で休養がとれている者の増加」及び「睡眠時間が十分に確保できている者の増加」を挙げ、具体的な目標値を設定しています。
睡眠の意義
睡眠不足は、日中の眠気や疲労に加え、頭痛等の心身愁訴の増加など、多岐にわたる影響を及ぼす事が分かっています。
また、様々な睡眠の問題が慢性化すると、肥満、高血圧、糖尿病、精神障害などの発症リスクの上昇や症状の悪化や死亡率の上昇にもつながる事が明らかになっています。
成人に推奨される睡眠
6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保する
食生活や運動などの生活習慣、寝室や寝具などの睡眠環境を見直して、睡眠の質を高める
睡眠不足の場合には、まず、生活習慣の改善を図る事が重要だが、病気が潜んでいる可能性にも留意する
※ただし、睡眠には必ず個人差があり、持病の有無や季節などによっても変化します。
睡眠時間の現状
令和元年国民健康・栄養調査の結果によると、労働世代である20〜59歳の各世代において、睡眠時間が6時間未満の人が約35〜50%を占めており、睡眠時間が5時間未満の人に限定しても約5〜12%となっています。
寝だめに注意
平日の睡眠不足を休日に取り戻そうと、長い睡眠時間を確保する「寝だめ」の習慣がある人は少なくありませんが、このような習慣で、実際には眠りを「ためる」ことはできません。
国際的には、「週末の眠りの取り戻し」と呼ばれ、毎週末に時差地域への旅⾏を繰り返すことに類似していることから、「社会的時差ボケ」とも呼ばれています。
※出典:厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド2023(案)
を加工して作成
提供:株式会社さんぽテラス
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