連日の真夏日や猛暑日に、体調をくずしてしまっている方もいるのではないでしょうか。普段は健康で元気な方も、この暑さでは具合が悪くなっても当然でしょう。
熱中症を警戒する呼びかけが、毎日のニュースから聞こえるようになりました。本格的な夏、熱中症シーズンの到来です。
いざその時になって慌てないために、この記事では熱中症の応急手当についてご紹介します。
応急手当の前に
顔色が悪い、脱水症状を起こしている、飲み物や食べ物を吐いてしまう、めまいや立ちくらみで動けない、急性の筋肉痛や足がつるなどの症状がある場合は、重度の熱中症が疑われます。
すぐに運動や作業を中止させ、意識がはっきりしない場合は速やかに119番に電話をして救急車を呼びましょう。
専門知識のない私たちが熱中症かどうかを判断することは難しいため、救急隊員や救急医に診てもらうのが一番安心です。
意識がある場合でも、応急手当ののちに医療機関での診察を受けることをおすすめします。
私たちにできる応急手当
7月は一年でもっとも救急車の出動件数が多い月です。それに伴い、救急車到着までの時間が長くなる傾向にあります。重度の熱中症では、救急車が到着するまでの間の応急手当が患者の運命を左右する可能性もあります。
救急車を待っている間は、衣服をゆるめたり脱がせたりし、全身に水をかけて急速に体を冷やしてください。熱中症から命を救えるかどうかは、いかに早く体温を下げられるかにかかっています。
屋外や暑い環境にいるのであれば、エアコンが効いている室内や風通しのよい日陰などに、患者を移動させてください。
氷嚢や保冷剤などがあれば、首の周りや脇の下、足の付け根などの太い血管が通っている箇所を冷やしましょう。
患者に意識がある場合は、水分と塩分をとらせましょう。水分だけだと喉の渇きは癒えますが、体内の塩分濃度が低下してしまい熱中症の症状が進んでしまうこともあります。必ず水分と塩分を一緒にとることが大切です。
また、熱中症が疑われる人を一人にせず、必ず誰かが側で見ているようにしてください。
症状が落ち着いたとしても、急に高熱になったり吐き気などをもよおす場合があります。しっかりと意識が回復し、いつも通りに動ける状態になるまではきちんと見守るようにしましょう。
まとめ
熱中症の応急手当についてご紹介してきました。
応急手当をした結果、症状が柔らいだとしても油断は禁物です。当日はそのまま安静にし、十分な休息をとる必要があります。
翌日からいつも通りに運動や作業ができると思うかもしれませんが、自分の体の調子をよく観察しながら無理のない範囲で行動してください。
参考:厚生労働省 「働く人の今すぐ使える熱中症ガイド」
提供:株式会社さんぽテラス