毎年春になると、全国交通安全運動が行われます。
4月は新しく学校や生活が始まる月ですね。小学生が一人で登校するようになったり、今までと違うルートを使って通学・通勤したりする方もいるでしょう。
このように生活環境が変わるため、年度初めは交通事故が増える傾向にあります。
この記事では、交通事故ゼロに向けて全国交通安全運動についてご説明します。
全国交通安全運動の目的
全国交通安全運動は、国民に広く交通安全の思想を普及するためにあります。
私たちが日々、交通ルールを守り、正しい交通マナーを実践することによって、交通事故は防止できます。
交通ルールを守って安全な通勤・通学に努めているでしょうか?
事故を他人事と思わず、交通安全のために地道に行動することが、交通事故のない世界につながっているのです。
全国交通安全運動の重要項目
全国交通安全運動では、交通ルールの遵守と交通マナーの実践に向けてさまざまな項目が設定されています。
ここでは、全国交通安全運動の重要項目について詳しく見ていきましょう。
・子どもを始めとする歩行者の安全の確保
幼児・児童の歩行中の交通事故には特徴があります。
まず、小学1年生の事故件数は、他学年と比べても一段と高くなっています。
これは小学校に入ると一人で通学する機会が増えるためです。
小学生は交通ルールを理解していても、まだ実践するにほど遠い年齢です。左右の確認をせずに道を渡ってしまったり、急に進行方向を変えて駆け出すこともあるでしょう。
また、子供の事故は飛び出しによる死者・重症者が多いのも特徴です。
子供たちへ交通ルールを教えることは大切ですが、周りの大人たちも子供の動きに注意しなくてはなりません。
・横断歩行者事故等の防止と安全運転意識の向上
運転免許をとる際には、「思いやり・ゆずり合い」の気持ちを持って運転することを教えられますね。
また、運転中のスマートフォンの使用禁止や、シートベルト・チャイルドシートの使用義務など、たくさんの交通ルールについても学んできているはずです。
運転者のみなさんはこれらを実践できているでしょうか?
いくらルールを知っていても、私たち自身が安全運転意識を持ち、実践しなくては交通事故は減りません。
・自転車のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底
2023年4月1日から道路交通法の改正によって、自転車に乗る際のヘルメット着用が努力義務化されました。
通学に自転車を使う学生さんや、ロードバイクに乗っている人は、すでにヘルメットを着用している方も多いですね。
努力義務化の背景には、自転車における死亡事故では致命傷の多くが頭部外傷によるものだというデータがあります。
ヘルメットを着用するだけで、事故時の死亡率を下げることができます。自分や家族の安全を守るためにも、ヘルメット着用を検討してみてください。
春の全国交通安全運動のまとめ
交通ルールは理解している、普段から事故にあわないように気をつけている、という方も多いでしょう。交通ルールを守ることは当然だと思っているかもしれませんね。
ですが通学や通勤は毎日のことですから、少し面倒になったり手を抜いてしまったりすることもあるでしょう。
私たちに交通ルールの大切さを思い出させるために、定期的に全国交通安全運動が実施されています。
これを機会に、自分が交通安全ルールを実践できているか考えてみてください。
参考資料:内閣府 令和5年春の全国交通安全運動推進要綱
提供:株式会社さんぽテラス
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