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文化財防火デー

火災は一瞬にして住まいや財産、豊かな自然や文化を奪ってしまう恐ろしい災害です。焼けてしまったものはけっして元には戻りません。また、火災後の復興には多くの時間と労力がかかります。


特に文化財の火災は、私たちが未来に残すべき歴史もともに焼けてしまうという側面があります。後世に歴史を語り継いでいくためにも、文化財を火災から守ることは私たちの責務だと言えるでしょう。


この記事では、文化財防火デーについてご紹介します。



文化財防火デーとは


毎年1月26日は「文化財防火デー」です。

文化財防火デーは、昭和24年1月26日に現存する世界最古の木造建造物である法隆寺の金堂が炎上し、国宝の十二面壁画の大半が焼けてなくなってしまったことから制定されました。


1月は1年のなかでも火災の多い時期でもあります。文化財防火デーは、文化財を火災や震災、その他のさまざまな災害から守るために全国的に文化財防火運動を展開し、国民にも文化財を守ろうという意識を高める活動です。



文化財の焼損事件


文化財の焼損事件1

最近の大きな火災としては、フランスはパリにあるノートルダム大聖堂の火災が記憶に新しいのではないでしょうか。街の中心部にあり、800年以上も人々に愛されてきたノートルダム大聖堂は、2019年4月15日の火事により尖塔が崩落し、聖堂の内部も大部分が焼け落ちてしまいました。


文化財の焼損事件2

日本でも文化財の火災は起きています。

2019年10月には、沖縄県那覇市にある首里城で火災が発生しました。覚えている方も多いことと思います。

正殿内部から発生した火は、約11時間にわたり燃え続け、正殿をはじめとする9施設が焼失しました。2022年からは首里城復元の工事が始まり、観光客でも復元現場を見ることができるようになっています。完成は2026年の予定です。


また、2023年1月には埼玉県川越市の観光スポットで火事があり、市指定の有形文化財を含む2棟が全焼する火事がありました。

2023年7月には茨城県桜川市のしょうゆの醸造所で火災が発生し、国の登録有形文化財の建物が全焼しました。


重要文化財に制定されるような、古くに作られた建物は、今の厳しい耐火基準によって作られていません。また、木材部分が多いことから非常に燃えやすくなっています。室内の電気設備や、観光客や出入りする従業員などのたばこから出火するケースが多いようです。


ちょっとした気のゆるみや管理の不徹底によって文化財が焼けてしまう悲しいニュースは、もう起きないようにしたいものですね。



まとめ


文化財の火災と文化財防火デーについてご紹介してきました。

文化財は誰のものでもなく、私たち国民が共有している貴重な財産です。


火災を防ぐには、私たち一人ひとりが防火の意識を持ち、正しい知識とともに生活していくことが必要です。

未来の子どもたちに歴史を残すことも、今を生きる大人の役目ではないでしょうか。文化財防火デーを機会に、文化財の保護についても思いをはせてみてください。



参考:文化庁 文化財防火デー


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