歯に起こる問題といえば、まず思い浮かぶのが虫歯ですね。
ですが、成人にとって最も深刻な問題は歯周病です。
40歳以降に歯を失っていく大きな原因は、虫歯ではなく歯周病なのです。
歯と歯茎の間にできる溝を、歯周ポケットと呼びます。
4mm以上の歯周ポケットを持つ人の割合は、年々増加しています。
歯周ポケットが深ければ、そこに汚れや菌がたまることになり、歯肉炎・歯周炎といった症状を引き起こします。
厚生労働省では、80歳になっても自分の歯が20本以上ある人の割合を増やそうとしています。
この記事では、歯周病予防のためにすべきことをご紹介します。
将来、一本でも多くの健康な歯を残すために、今日から歯周病予防に取り組んでいきましょう。
歯周病予防のポイント
①歯ブラシやフロス類の使用
毎食後の歯みがきが大切であることは言うまでもありません。
ですが、普段使用している歯ブラシだけでは、歯と歯の間の歯垢までは完全に落とせません。そのため、この隙間の部分から歯肉炎になるケースが多く見られます。
デンタルフロス、糸ようじ、歯間ブラシといった、歯間部清掃用具を使って歯垢を徹底的に落としましょう。
②禁煙
喫煙が健康にさまざまな影響を与えることは以前から指摘されています。
最近では、喫煙習慣が歯を喪失するリスクの要因であることがわかってきました。
タバコに含まれるニコチンが歯についてざらざらした状態になるため、汚れや菌がついたままになりやすいのです。ここから歯周病に発展していきます。
また、ニコチンは身体を治そうとする細胞のはたらきを阻害します、そのため、歯周病になったあともタバコを吸い続けていると、悪化の一途をたどります。
禁煙することで、歯周病リスクは年々下がっていきます。歯を失って後悔する前に、喫煙習慣を見直しましょう。
自治体・医療機関では禁煙支援などを行っています。一人で禁煙するのが難しい場合は、専門機関に頼ることをおすすめします。
③歯科での定期健診
歯周病にかかってしまってからでは、治療に時間がかかります。
最悪の場合、歯を抜かなくてはならない事態になるでしょう。
そうならないためにも、歯科での定期健診が重要なのです。
普段の歯みがきではとれない歯石の除去や、歯のクリーニングもしてもらえます。
また自分の歯周ポケットがどれくらいの深さなのか、自宅でどうケアしていくとよいかなども相談できます。
虫歯になった時だけではなく、定期的に歯医者に行くようにしましょう。
④自己チェック
歯周病の自己管理としては、週1回、鏡で自分の歯茎の状態をチェックするのもおすすめです。観察することで、普段との違いを自覚できます。
もし異変を感じたらすぐに歯科に行きましょう。日頃の習慣が歯肉の状態を改善してくれます。
参考資料:厚生労働省「歯の健康」ページより
提供:株式会社さんぽテラス
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