ポピュレーションアプローチとは
家族や友人、会社の同僚など、身近な人の健康を願う気持ちは誰もが持っているもの。
周りの人がみな健やかに過ごしていると、自分にもいい影響がありますよね。
ポピュレーションアプローチは、企業・地域といった集団に働きかけ、全体でよりよい健康状態に向かおうとする取り組みです。
企業としてのメリット
ポピュレーションアプローチは、特に企業で行うメリットが大きいと考えられています。
体調が悪い時に仕事のパフォーマンスが下がってしまった経験は、誰しもありますよね。
従業員全体の健康リスクが下がることで、まず従業員の身体的コンディションがよくなります。個人のパフォーマンスが安定すれば、職場全体に活力が生まれ、労働生産性が向上するのです。
忙しい現代人だからこそ
運動習慣のない人にいきなり運動をおすすめしても、何をしたらいいかわからず困ってしまいます。そこにポピュレーションアプローチとしての会社側からの働きかけがあることで、運動へのハードルを下げることができるでしょう。
スポーツ大会の実施や、スポーツジム費用の助成などはよく見られる取り組みです。
ハイリスクアプローチと両輪で取り組む
ハイリスクアプローチとポピュレーションアプローチ、この二つは健康管理の両輪になります。ハイリスクアプローチとは、高い健康リスクを持った個人を見つけ、対象を限定して改善していく取り組みです。
これを、全体の健康リスクを下げるポピュレーションアプローチと組み合わせることで、お互いがより大きな効果を生み出します。
ポピュレーションアプローチの目的
企業などが働きかけることで個人に健康への意識が根付き、考え方を変えることができます。個人が変わると、その人がいる会社・地域などのコミュニティにも変化が起きるでしょう。そしてまたそのコミュニティが個人に働きかけていく。
このらせんの様に続いていく健康的な改善が、ポピュレーションアプローチの大きな目的です。
参考資料:日本看護協会「やってみよう!ポピュレーションアプローチ」より
職場の健康がみえる(メディックメディア発行)より
提供:株式会社さんぽテラス